
(カマカニ村)
私がペルーに到着すると、すでにアルテアイマラの各グループの作品チェックの日が、彼女たちによって決められていました。
CAMACANI(カマカニ)は25日だったのですが、代表たちが、カマカニのリーダーイルダは今enferma(病気)なはず。と言うのです。
さらに聞くと、実はもう臨月だと。
ボリビアの田舎の方(ケチュア語族)でも出産に入ると「enferma」と言っていて、出産って別に病気じゃないよなあ。と思っていたのですが、やっぱりペルーのアイマラ語族の人たちも同じように使っているようです。
わたしは2ヶ月半前にはイルダに会っていたのに、妊娠に全く気がついていませんでした。悪いことをしました。
みんなゆったりした服装だからでしょうか?
イルダではなくほかに打ち合わせができる人を呼んでもらうことに。
アルテアイマラの現代表、ハシンタがカマカニ村のメンバーに連絡すると、実はもうイルダは22日夜に無事出産したとのこと!!よかったー。
25日朝、私はベルタさんの家に一人。
ベルタさん、朝からどこいっちゃったのかな?
電話がずっと鳴っています。
これは、、出た方がいいかも。
出てみると、イルダでした!!私への電話だったのでした。
彼女の発言にまたびっくり。
イルダ「私の代わりに打ち合わせに出せる人はいないから、今日こっちに来てくれ。
他の編み手のメンバーも呼ぶから、私のいるところで打ち合わせしてほしい。ただ私はベッドから出れないけど。。。」
私「えええ?イルダ今日も働くの??出産3日目だよね。」
イルダ「寝てるだけだから大丈夫」
でも、正直彼女たちの作らなければいけないものは、まだ最終形が出ていない、他社さんのオリジナルで、
すぐにでも打ち合わせをして作らないと、期日に間に合わないものだったので、オフィスでの作品チェックが終わり次第、遅くなっても行くことに。
でもプーノの街を出るのが5時ぐらいになってしまったので、
イルダにもう一度連絡し、他の日にしようと言うと、
「いや、こっちで泊まればいいから、今日来てもらわないと!!
間に合わなくなるから。」
えええー。そこまで言われたらこっちも行かなくては。
確実に暗くなるので、市場で小さな懐中電灯を買って、カマカニ村へ。
乗り合いバス(ハイエース)で30分ほど。
以前に3回ほど行ったことがあるけれど、暗いとだいぶ様子が違う。こちらは冬なので6時ごろには暗くなってしまった。
降りるべき場所より離れたところで降りてしまった。
満月?の月明かりの中歩くことに。
イルダの家に電話しても、イルダのお母さんが電話に出て、
なかなか話が通じない。彼女はスペイン語はあまり得意ではないよう。正直迎えに来て欲しかったんだけど、私がいる場所がお互いに通じなくって、そのうち、自力で来いと言われてしまう。
車道から、村に入る。目指す方角はあっているけど、途中は、農閑期のほったらかしの畑ばかり。道という道をあまり探せず、とりあえず畑の間を歩いていく。
そして気がついた。田舎なんだから、、犬がいる。
こっちの犬は力強い番犬。私みたいなよそ者、噛まれるに決まってる。
もう一度イルダに電話する。今度はイルダが携帯に出てくれた。
私「懐中電灯を持っているのが私だから、誰か迎えに来てー。道から中に入ってきたけど、家どこだっけ?」
イルダ「今からお母さんが行くから!」
すると今度はイルダから電話が。
イルダ「YURI! ライトでいるところがわかったけど、今いるところから動いちゃダメ。その近くに怖い犬がいて危険だから、今すぐにお母さんたちが行くからじっとしてて!」
ひえー。。。犬のほえる声が、近く、大きく、複数になっている。。
程なく、
お母さんのギジェルミーナといとこのタミアが棒を振り回しながら走って迎えに来てくれ、私は無事イルダの家にたどりついた。
続く、、、、

写真の左の方から歩いてきました。

次の朝イルダの家の2階から。遠くに見えるのはチチカカ湖です。