祝島は山口県の周防灘と伊予灘の間にある島で、人口は500人ほど。
その村の方たちは、海と山の恵をいただいて生活しています。
映画に出てくる島の人々は、今まで先祖代々守ってきた自然と共存する暮らしを、これからも守っていきたい。次の世代へ豊かな自然を残して生きたい。
その真っ当な気持ちで、原発にNOと言っています。
しかし、上関町議会では、反対派が少数となり、反対のための行動は、違法とされてしまう。
多数決がとても無情なものに思えました。
原発という一度暴走したら人間の手には負えず、自然を破壊するものを、一部の人間だけの投票で決めていいのかな。
森も海も、海の魚も、海草も、海を隔てた大分の動物も、瀬戸内海を共有するあらゆる生命たちも、みんな投票できたら、答えは違うことになるのに。
それは無理でも、人間がそれら全ての思いを汲み取ったら、自分勝手に原発という選択肢はあり得ないはずなのに。
原発が出来てしまって、稼動してしまったら取り返しの付かないことになりますから、祝島の人々は28年間ずっと反対し続け、埋め立て工事を、座り込みや船で妨害しています。
また、日本各地からの若者たちがシーカヤックで体を張って守っています。
そのおかげで28年間、原発は工事が進まないままです。
最前線で防いでくれている人々に感謝です。
しかし、原発の話しが来て以来、同じ上関町の人々が、対立をすることになり、その不和が一番つらく、くやしいことだと言っていました。
以前は、島の人みんなが家族のようだったのにと。。
家族と、友人と、意見の違いで関係が悪くなってしまうなんて、私は考えただけでも応えます。
「原発」は、まずはその土地の人間関係から痛めつけていくのです。すでに建ってしまった他の原発の各地で同じことが起きているわけで、、
なんと悲しいことでしょうか。
本当に、原発が必要なんでしょうか。ないとどうにもならないのでしょうか?
映画に出てきたおじさんが言いました。
「街に暮らす人々が背伸びした生活を送ろうとするから、、」と、、
それに尽きると思います。
私も、自分の生活を省みて、変わっていきたい。
映画では、
たんたんと島の日常を描いています。
それは、これからの社会のお手本のように見えました。
その中でも、
近所のおばあちゃん、おじいちゃんたちが、毎晩、決まった家に集まってこたつを囲んで、お茶をして、お話しをして、時にこたつで寝て、、、
というシーンが印象に残っています。
気楽に、家を行き来できる。そんな人間関係が築けていれば、助け合って生きていけるのだと思います。
命がけで反対するのは想像を絶する疲れがあると思いますが、
祝島の人たちの密な人と人とのつながりで結束して、これからも海を、自然を守り続けていって欲しいと思いました。
「祝の島」おすすめです。
【関連する記事】
そして、何より、私たち山口の祝島の映画「祝の島」、観てくださって、そしてこうしてブログに書いて下さって、ぶち嬉しいです!!!ありがとうございます〜!