
PUENTEのManoラインの毛糸は主にボリビアのエルアルトにあるCOPROCAという毛糸会社から購入しています。機械紡ぎの糸です。
その毛糸販売店の店員のマルセラさんとはかれこれもう何年の付き合いだ?7年ぐらいでしょうか?
彼女の実家はアルパカを飼っていて、その毛糸はCOPROCAに売っていると前から言っていました。
私はいつか実家に連れて行ってとお願いしてました。
その願いがついに!!3月3日叶ったのです。
前日3月2日、夜11時過ぎにエルアルトのマルセラさん宅へ到着。お弁当作りで遅くなってしまいました。
朝3時に甥が迎えに来るというので、早速マルセラさんのベッドに私も一緒に寝させてもらいます。(大きなベッド)その時、アルパカの手織り毛布をかけさせてもらう。厚みがあり、重たいけど、暖かい。
朝4時ごろ、甥のマルティンさん、タクシー(自分の車)で到着。マルティンの奥さんスルマさんと5歳のヘレンちゃん、2歳ぐらい?のマティアス君も一緒。
いざ、オルーロ県サハマ郡チャチャコマニ村へ。
ラパスからチリへ向う道の国境近くの村で車で3時間半ぐらいのところです。
サハマ山6542Mの脇を通ります。
ボリビアで一番背の高い山です。
夕暮れ時はこんな感じ。

山を望める場に来れただけでもありがたいことです。

ズームで取ったけども、、
なんだか近い。ってここ標高どのくらいなんだろう?
聞いても、5500?いや3500?(って出発地点のエルアルトで4000Mなんだから、それから登ってきたわけで、3500な訳はありません)
皆正確な標高が分かりません。。。。
ネットで調べたらたぶん4600Mぐらいはあるようです。でももっとありそうな気もします。
私の体は何も反応しなかったので、まあよしとします。
道中、リャマの群れをよくみました。
リャマとアルパカの棲み分けですが、アルパカの方が湿気、水気があるところに住んでいます。
サハマへ行く途中はリャマばかりでした。
よく道路標識で、動物が飛び出してくるかもしれないから気をつけろ!というタイプのものがあるかと思いますが、この道中の標識はその動物かアルパカ?リャマ?でした。
チリとの国境近くの手前を南に折れ、未舗装の道、大地の中を進んでいくと、
この先には家がないよ。というマルセラさんの実家へ到着。朝7時半すぎ。
驚きました!さっきまでリャマしかいなかったのに、ここには想像以上のアルパカたちが!
数え切れません。

しかも、白ばかり増やしているペルーのアルテアイマラのつくり手たちのアルパカと比べ、こちらのアルパカの何とカラフルな色だこと!
白、白から黒までのグラデーションのさまざまなグレーたち、そして日本でも人気の杢ブラウン系のアルパカたちも、数はやはりすくないですが、チラホラ。茶系も充実!
仕事モードですが、「あのアルパカのあの部分の色いいなあ。」「うわ。このアルパカいろんな色がブチで入ってる。こういうのが時々編んだときに一筋違う色になっちゃうわけか」とか「このアルパカ、PUENTE専属で毛を刈らせてもらいたいわー」とか。思ってしまいます。

着いたとたんの衝撃。アルパカが一頭、生贄に。
この日は、神様と(たぶんカトリックの方々です)大地に感謝する日であり、生後1年ほどのアルパカに耳飾(持ち主が誰だかわかるように)をつける日であったのでした。
上の写真では、右のおじさんが、天と大地の神にお祈りをしているところです。

まだ、心臓も、筋肉も、鼓動しています。
マルセラさんの兄ファウスティーノさんと姉ファウスタさんがこの地に住んでいて、おじさんも来ていました。
彼らが、手際よく、どんどんアルパカを切り分けていきます。
内臓も全て、干して保管します。どこも無駄にはしません。
解体されればされるほど、部位として見れるようになると、だんだん凝視できるようになってきました。
食肉用としてアルパカを売ることはあっても、自分たちのためにアルパカを絞めることは、年に1回〜4回ぐらいといいますから、この日は貴重な日だったわけです。
普段は肉は食べませんが、この日は、神と大地にささげたアルパカのお肉です。
ありがたくいただくことにしました。
(ちなみに、アルパカの肉は高タンパク低カロリーとされています。)
つづく
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