7日(土曜日)は5時起きで小田原の近く、下曽我にある「永塚たんぼ団」のたんぼの田植えに参加してきました。
今年3月の世織展に参加していただいた創作家具作家の安藤さんはこの「永塚たんぼ団」の代表で、仲間たちと共同作業でゆるやかにつくる田んぼを9年ぐらいやっているそうです。
以前田んぼの近くの工房をお訪ねした時に、きれいな紫と桃色を合わせてくすませたような色の稲穂がつるされていました。これは自分たちで作っているんだというんです。
「君も田植えに来たら?」「はい!行きます」とのことで今回来たわけです。
http://puente1uno.seesaa.net/article/89093033.html
私は初めての田植えです。「ぬるぬる田んぼに足がずんずん入ってさっさっと植えていく」というイメージとは全く違う田んぼでした。
田んぼは耕さず、3週間ぐらい前に、冬の間はやしていた雑草をかぶせて水をはっているとのことで、このかぶせた発酵した雑草によって、遮光をし雑草が増えるのを防ぐとのこと。なるほどー。
T字の木のちいさな杭みたいなもので、ぐいぐいっと穴をあけて、そこに苗をいれ、手で土を苗のまわりでぐっとかためる。ので、苗一つ一つを植えるのは時間がかかるけれど、土と向き合っていることが楽しくて、また、みんなで横一列になって話しながら植えるので、、あっという間の田植えでした。
水が流れる源の方向にビオトープがあって、そこで多種多様な植物が生えていて、ありとあらゆる生物が生息するそう。そこに生えていた麦をそのまま食べたら、やわらかくて甘くてびっくりしました。
普段、虫が自分の足についていたら、「ひ〜」となるひ弱な私ですが、この日は、靴下で田んぼに入って、お昼ごはんのときにもそのまま。足をよくみたら、見たこともない線虫さんがぴくぴくしていましたが、なんだか平気でした。状況が変れば不思議なものです。
家族連れで来る方たちも多く、田植えに夢中になる子もいれば、田んぼには入らないけど、他の何かに夢中になる子どもがいたり。小さいうちから土に触れ、食べるものを作るその一部にでも関わる機会があるのは大切なことなんだろうなと思いました。
そうそう
なんと一粒の米粒から3000粒ぐらいに増えるとか。
なんて生産性が高いのでしょう!!
4時ぐらいまで田植えをした後は、安藤さんの工房に移動して、宴会!
今度の個展に出される作品を見せていただいたり、神代木のお話を聞いたり、新聞社のカメラマンさんのお仕事の話を聞いたり、思わずお互いに共通の友人がいたり。みんなで労働した後の宴はいいですね。
朝から晩まで下曽我を満喫した一日でした。
以上、全ての体験が新鮮で、数日たった今でも土の感触を思い出すと何だかやさしくなれる私です。
今まで、自分にあまりにも余裕がなくて田植えに参加する機会があっても、できなかったのですが、今回ついに安藤さんのおかげで初体験できたこと、感謝です。
自分の食べるものを作っている人達って、自然と対峙する厳しさは想像できないほどかもしれませんが、自分で食べるものを作る幸せもいっぱい感じているんだろうなと思いました。
私は、お庭で何かしら育ててみる時期にきている気がします。
以前のびるを植えて放ったらかしにするようなやつですが、何かやってみよう。
安藤さんのブログです。
http://www.ando-kobo.jp/b/